7月にオンラインで公文の研修(勉強会)がありました。2ヶ月も経ってしまったですが、とっても参考になる(少なくとも鈴木にはとっても勉強になりました)研修でしたので書かせて頂きます。よかったら参考になさってみて下さい。
決して、公文はこれだからとっても効果があっていいものなんですよ。っていうコマーシャルではありません^^
前頭前野(脳の司令塔)
上の画像にある本の紹介が『はじめに』ということで始まりました。
「え?最初に本の紹介???」って感じで動画と話し(講義かな)を聴き始めました。
脳の司令塔(前頭前野)のメインの働き
筆者は東北大学の教授の川島隆太さんで、本のタイトルは「子どもの脳によいこと大全」です。
この研修の講師は公文の法人事業部の酒匂さんって方でして、鈴木は文庫の教室の担当をしてくれている井上先生にわがままを言って、公文を導入している就労移行支援事業所や放課後等デイサービス事業に連れて行ってもらったときに、一緒に行ってくれた方です。酒匂さんはとても理解しやすく話をしてくれる人なので(井上さんもです)とても期待していました。
今回の説明もとても分かりやすくて印象がとても良かったので、文庫の教室に通ってきてくれている保護者の方たちにはLINEでお知らせしてしまいました。
ここから本題に入らせて頂きます。
脳の司令塔としての前頭前野のメインの働きとして以下のようなものがあるそうです。
- 思考すること
- 行動のコントロール
- 気持ちのコントロール
- 人とのコミュニケーション
- 記憶
- 意識の集中
- 注意力
- やる気を引き出す
これらのことを少しずつでも改善していきたい!
といったことになった場合(教室の中では常にです)には、前頭前野への働きかけを行っていくことで効果が現われていくようです。
『前頭前野への働きかけ』の中で最も効果的なのは『作業(学習)を行っていくこと』で、特に効果的なことは
- 1ケタの足し算の問題をある程度行う
- 音読(読むことが難しい場合は読み聞かせ)
これは、以前に公文の研修ではないところの研修でも同じようなことを聞いたことがあって、単純な計算と音読(黙読でもいいそうですが音読には勝てないそうです)ということでした。
大切なことは 『かんたんで単純な記号(数字や文字)の処理を素早く行う』 ことです。
もう一つありまして 脳の中の回路を太くするためには『同じようなものが多く出てくるものでの反復練習』 が効果的な刺激になるということでした。
少し違った見方になるのですが、『音読』がなぜ良いのかという考え方の中の一つで、そうそう、英語を覚えていく中で発音をしながら単語や英文を読むことがありますが、『音読』は、1.目を使う 2.口を動かす 3.音を聞く と、最低でも3つのことを同時に行っていく作業になるので、脳を刺激しやすくなると言われています。
個人別と学年別の考え方
たくさんある塾と呼ばれているものの中にも現在では個別指導という個人別の考え方の本でやっている塾も多くなってきて、一般的にも個人別ということが知られています。個人別での対応の考え方が広まる前は、学年別の順番通りに進めていく考え方が一般的で学校でも一人に特化したものはありませんでした。
公文というのは、みなさんもご存じの通りで個人別の考え方になります。一人ひとりでの進度が全く違います。学年よりも大幅に先に進んでいっている子もいれば、学年よりも前のところに取り組んでいる子もいます。
個人別
公文では個人別の対応をしていますが、最初に始めていくときにどのような基準で始めていくのか?学校の進度とは違って個人別の教材なので心配になってしまう保護者の方々がいらっしゃると思うのですが、公文では最初に始めるときに『学力診断テスト』っていうのを子どもたちにやってもらいます。
その学力診断テストも何段階もあるので、最初の保護者の方との面談のときにお子さまの様子を伺わせてもらって、その様子を鈴木を含めたスタッフ全員が頭の中に入れておいて、当日にお子さんに『どの辺りなら出来そうなのか』を聞いてから学力診断テストに取り組んでもらいます。その結果で開始地点を決めています。
公文を始めるまでの流れ
学力診断テストの実施
保護者の方とお子さんにお話しを聞いて、その子に合った学力診断テストを行います。
学力診断テスト後
学力診断テストの結果をスタッフ全員で検討して出発地点を決めます。
その子に『ぴったり』で『らくらく出来るところ』をスタート地点に
学校の進度とは違うところになりますが、その子に合った『ぴったり』で『らくらく出来るところ』から始めます。
学力診断テストの1番後ろのところにスタート地点を決める基準表があり、その基準に従って決めていくとほぼ間違いのないスタート地点になるのですが、初めは、なるべく緊張を公和らげたいのと公文のやり方に慣れてもらう目的で、そこよりも易しいところからスタートしてもらうことにしています。
スタート地点は、学力診断テストの結果から導き出されるものは、ほぼぴったりのところになります。その子に合った『ぴったりのところ』で『らくらく出来るところ』になるので、そこからのスタートになります。場合によっては、そこよりも少しやさしいところから始めさせて頂くこともあります。そういった場合は、保護者の方にも報告とご相談をさせて頂いています。
スタート後は、教材に取り組んでいく中で、教材によっての標準完成時間というものがあるので、丸の付き具合や標準完成時間を見ながら先に進めていけるのか、同じところをもう一度やり直した方がいいのか、それとも、苦虫をかみつぶしたような顔にならいくらいのところまで戻って復習を行っていくのか、などの様子を見ながら進めていきます。