こんにちは。湘南国際アフタースクール金沢文庫の鈴木です。

公文教育研究会法人事業部法人導入東京チームの方(手っ取り早く書いてしまうと金沢文庫の教室をサポートしてくれている東京にある公文の本部の先生です^^)が、文庫の教室に来てくれてアドバイスをくれたり、実際に上手く進めていける手順などを教えてもらったりしています。
その公文の本部の先生が持ってきてくれた資料の中に、公文式指導の根本のことが書かれている冊子がありまして、その中には一貫して

『公文式には、優秀児教育も障がい児教育もない。ただ “ちょうどの追求” あるのみ』
(公文公会長)

個人別・能力別の公文式の基本は

『いつも “ちょうどの学習” かどうかを振り返りつつ、子どもたちの指導に臨む』
ポイントは、ラクにできることをたくさん取り組むことで、まずは “ 集中力・作業力を高める ” 』

というところに集約されていっています。

『公文式には優秀児教育も障がい児教育もない。ただ”ちょうどの追求”あるのみ』公文公会長

『いつも “ちょうどの学習” かどうかを振り返りつつ、子どもたちの指導に臨む』

●【・・・どの子にも必ず “ ちょうど ” のところがあって、理解と作業の両面から “ ちょうど ” のことをやっていって、枚数を多くしていくことで能力は必ず高まっていくということが、今までやってきた統計を集計していくことで明らかになってきました・・・】

●【公文式には優秀児教育も障がい児教育もありません。ただ “ ちょうどの追求 ” あるのみ】

●【私たちの教室の子たちの中には集中力がなくて・・・などと悩む前に、まず、取り組んでいるところが “ ちょうど ” かどうかを振り返ってみるべき・・・】

●【・・・とにかく、作業量を増やして取り組む能力を高めるようにしていけば、上手くいきます。ラクにできることをたくさん学習することで、脳が刺激されるとともに、出来る喜びが積み重なって情緒が安定してくるのだと思います・・・】

●【 “ 集中力・作業力を高める ” 指導をもっと多くの先生たちが実践していけば、実践している毎日の中で、なぜ脳が刺激されるのか、情緒が安定してくるのか、も自然と分かってくるはずです・・・】

などです。上記の中によくでてくる “ ちょうどの学習 ” は、普段の学校生活などとは違い【年齢や学年にとらわれない “ ちょうどの学習 ”】です。

上の左側の画像は、右側の画像の右下のところを少し拡大したものです。障がいの特性の黄色い丸の大きさは変わってません。鈴木は、最初は出来ること(能力)が増えてくると障がいの特性の部分が小さくなっていくのかと思っていたんですが、そうではなくて、出来ること(能力)が増えてくると障がいの特性の部分をカバーすることが出来て、障がいの特性が目立たなくなってくるということでした。

【年齢や学年にとらわれない “ ちょうどの学習 ”】を障がいの特性の部分が目立たなくなってくれば、周りの子どもたちとの協調性も出て

公文式の基本的な指導方法について

この公文式の基本的な指導方法については、『公文式の二十五年 公文式教育の理念』という冊子に書かれています。今回は、写真や画像などがなく、文字ばかりになってしまっていますがご勘弁下さい。

公文式の基本的な指導方法と一般の指導方法の違い

公文式の指導の原則と一般的なものの指導方法の違いには以下のようなものがありますので、ご参考になさって下さい。
1.始めるときの出発点は、その子の現状よりも易しいところから
2.復習は十分に行う
3.公文の教材を取り組むときに定められている標準の完成時間を守る
4.取り組む教材の枚数はなるべく多く

公文式の指導方法の原則は、上記の4つの原則を順番にこなして学習を進めていくことが基本になっていきます。1と2を省略して3番目を目指したり、3を抜かして・・・などすると子どもたちに無理が生じてしまって辛くなってきてしまいます。
遠回りに見えても1番から順番にきちんと取り組んでいくことが一番の近道になります。『急がば回れ』って言いますもんね^^

1.~学習を始めるときの出発点は、その子の現状よりも易しいところから~
公文式の、学習を始めるときの出発点は、世間一般からすると「えぇっ!」ってみなさんがちょっと驚かれるくらいの易しいところが出発点になります。今まで、約60年間、その学習方法を積み重ねてきた公文式の実績からのノウハウになっています。
やる気と集中力を高めるために、易しいところから始めて「出来てる!」「出来たっ!」という気持ちを持たせて、小さな成功体験を何度も経験して「すらすらと」出来ている自分がいるということを最初の動機付けにしていくことで、子どもたちが強く意識をしないうちに一回の勉強で200問近くの練習をやれてしまう秘密になっています。

2.~復習は十分に行う~
学習塾などでは、詰め込みの学習が中心になっていますが、公文式では詰め込みで行うのではなく、同じようなレベルのものを反復練習を行って先に進めていきます。この十分な反復練習は頭の感覚をよくする効果もあります。
世間一般の方から見ると「えぇっ!こんなにやるの???」って思われるくらいの、かなりの量の反復練習になります。鈴木は、二桁くらいまでの足し算や引き算は覚えてしまうくらいまで反復練習を行ってもいいと思っています。頭の中で計算をしなくても漢字と同じように『スッ』と出てくる感じのところまでです。そこまで練習できると、ミスは全く無くなります。

3.~公文の教材を取り組むときに定められている標準の完成時間を守る~
公文の教材には、一束(10枚で200問くらい)のプリントをやり終えるのに制限時間のように考えて頂ければいいと思いますが、標準完成時間というものがあります。難易度によって標準完成時間は変わっていますが、初めの頃のとても易しい問題が終了して、だんだんと先に進んでいくと、一束のプリントを完成させるにに、その標準完成時間以上に時間が掛かってくることがあります。
あのたくさんの練習問題を(先ほども書きましたが約200問くらいあります)10分~15分の間でやり終えなければならないのです。厳しくすると直しも含めての時間になります。上手く頭の中に入っていないとこは標準完成時間以内に仕上げられなくなってきます。
「どうすればいいの?」って思われてしまうと思いますが、その標準完成時間内に仕上げられるように、もう少し易しいところから再度の復習を何回か行っていくと、標準完成時間内に完成させることが出来なかったものが、しっかりと時間内に出来るようになります。この標準完成時間というのは、子どもたちの理解度を見ていく際の指針にもなってくれています。

4.~取り組む学習教材の枚数はなるべく多く~
上記の1~3にも書きましたが、十分な復習をなるべく多くこなしていくことで学習能力・集中力・作業力を順調に高めていける方法です。これらの積み重ねで作業量が高まって、自然に学習量が増えて教材を先に進めることが出来るようになっていきます。「大丈夫かな?」と安易に進めていってしまうと、かえって時間ばかり増えて上手く進めていけなくなるために、子どもたちが負担に思えてくるようになり、取り組んでいくことが出来なくなっていってしまいます。
「もう、大丈夫かな?」と思っても、確認の意味でも繰り返しの復習を行ってなるべく多くの問題がすらすらと出来るようにしていくことがポイントになります。先に進んでいってもすらすらとやることが出来ると、子どもたちは「子どもたちにとっての腹八分の枚数」と感じることができます。

上記の1~4はさまざまな形で工夫オッケー!
上記の1~4番は、さまざまな子どもたちにも対応することができます。鈴木が子どもの時のように、落ち着きがなかったり、直ぐに飽きてしまったり、暗算が苦手だったり・・・などです。公文式の学習は、個人別・能力別なので、その子に合わせての指導が可能です。それらをより徹底していくことも可能になります。

例えばですが
1番の出発点でしたら、『もっと出発点を易しいところから始めてみる』
2番の復習に関しては、『反復練習の部分をさらに多くしてみる』
3番の完成時間では、『完成時間を短くしてみる』(2番の反復練習をより多く行うことで短くしていくことは可能です)
4番の学習枚数のところでは『集中力の度合いを見ながら更に増やしてみる』

などです^^ その子の可能性を大人の考え・見方だけで決めたり押さえたりしてしまわないように、上手く出来ないところがあっても、よく出来たところから再度の復習を行っていって、再び復習を行ってみて子どもたちの頭の中の変化を見逃さないように、出来るようになる芽を摘まないように、周りの大人たちがしっかりと見ていってあげることと、見る感覚をよくしておくことが特に大切なことになってくると考えています^^

>>>療育プログラムとして活用している公文の教材について

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