初めまして。放課後等デイサービスの湘南国際アフタースクール金沢文庫で管理者(施設長)をやっている鈴木と申します。よろしくお願いします。ここでは、鈴木の簡単な略歴と湘南国際アフタースクール金沢文庫を開所した理由などを書かせて頂きます。
写真は、もう随分と前のものになります。通信制高校のサポート校も運営していまして、そのサポート校のスクーリングで野島公園BBQ場でBBQをやったときのものです。最近は写真を撮る機会がなくて、現在の鈴木は写真よりも少しおっちゃんになった感じです^^
湘南国際アフタースクール金沢文庫のご紹介
湘南国際アフタースクール金沢文庫は、2022(令和4)年の6月に金沢文庫から徒歩7分くらい、八景小学校のすぐ近くの浜勇ビル(1階に銀のさらがあるビル)の2階に開所した放課後等デイサービス事業所です。
湘南国際アフタースクール金沢文庫を開所した理由と鈴木の略歴
湘南国際アフタースクール金沢文庫を開所した理由と鈴木の簡単な略歴を兼ねて書かせて頂きます。
2017(平成29)年の3月に横須賀市の野比に湘南国際アフタースクール野比を開所しまして、追浜や能見台、京急富岡から通ってきてくれる子が何人かいること、鈴木が野比の教室で過ごしてきて放課後等デイサービス事業所でやっていきたいことが頭の中で固まってきたこと、横浜市や追浜方面では、どんなことが求められているのか知りたい!という気持ちにもなり、金沢文庫に教室を開所することにしました。
野比の方のHPにも書かせて頂いた内容と同じなんですが、
鈴木は、学生を終了して教育関係とは全く違う分野に就職をしましたが、いろんな理由で2年間で4回ほど転職をしました。その後、教育関係の仕事に携わってからずっとなので、かれこれ30年くらいの間、教育関係の仕事をやっています。
鈴木は、湘南国際アフタースクール野比を開所する前(現在も行ってはいますが)に広域通信制高校のサポート校を開いていました。広域通信制サポート校には現在5名の生徒が在籍しています。
通信制高校サポート校は、通信制の高校の卒業資格を取得出来るようにサポートをしていくところなので、小学生の低学年から不登校になってしまって中学生のときも学校に上手く登校をすることが出来なかった子たちや、高校生になってから様々な理由で不登校になってしまった子や学校を退学してしまった子に対して、様々な支援を行っています。
前述の通り、サポート校は、あまり学校に通うことが出来ていなかった子や勉強が苦手な子がほとんどなので、通信制の高校のレポートなどをやっていく上で不足してしまっている項目をサポート校に来てから勉強し直すということは当たり前のようになっています。小学校や中学校の復習です。
その中で、今まであまり勉強をしてこなかった子どもたちが集中しながら勉強をして定着を図っていくことは、容易なことではありませんでした。『どうやったら興味深く励んでもらえるものを提供できるのか?』という悩みがずっとありました。
通信制高校のサポート校の入学前に行う保護者の方と本人との面談のときに、通信制の高校への進学か、養護学校への進学か?を迷われて面談をなさる方が10名ほどいらっしゃいました。養護学校への進学も考えていらっしゃる方なので、中には療育手帳を持っている方もいらっしゃいました。
保護者の方のお話を伺っていると、養護学校へ進学してからの進路の悩みのご相談が多かったんです。障がいを持っていると言っても通信制の高校の卒業資格を取得してから本人の興味のある専門学校へ進学させてあげられれて・・・と考えていらっしゃるようでした。
保護者の方は、重度の障がいではないので、なるべく本人が進んでみたい道、やってみたい仕事に就けるような進路を選んでいきたい!というお気持ちが大きく、又、社会に出てから大切になってくる基本のソーシャルスキルや「読み書き計算」をしっかりと行ってくれる場所があまり無いと仰っていました。
話をしていると、サポート校に・・・と仰って頂ける場合もあるんですが、そのときに「中学生までの学習の状況を考えていくと、通信制の高校に入学して、サポート校に入ってもらっても、自信を持って、『これこれの学力を・・・』や『今までの学習していなかった部分も含めて高校生の勉強を・・・』といったことを約束することが出来なかったので、お話だけさせてもらっていました。
サポート校をやってきた中で、学習面に関して普段は出来る限りのことは行っているつもりでしたが、やはり何か『これだっ!』って吹っ切れるものを見つけることが出来ずにいました。
独立して自分でいろいろなことをする前は、学習塾の講師をしていまして、塾の講師時代の時に三者面談を行うんですが、その時にお話をさせて頂いた保護者の方から初めて『療育手帳』っていう言葉を聞きました。
塾に来ていた子が軽度の知的障がいを持っていたことが分かりまして、お母さんは、本人が支援級に所属していても、その子自身が進んでみたい道があったり、専門学校に進んでみたかったりって思いがあることを面談をさせてもらって教えて頂きました。
何か上手く解決できたりする方法はないものか?って、悩んだり、考えたりして毎日を送っていたんですが、そんなときに、湘南国際の吉田(サポート校のことを教えてくれた学院長、小学生のときの同級生でもあります)が横須賀に放課後等デイサービスの湘南国際アフタースクール横須賀という教室を始めていて
そこでは、知的障がいや発達障がいの子どもたちを対象に放課後にいろいろなサービスの提供が出来て、その中で公文の教材を取り入れて公文の教材を使う中で様々な力を付けていける支援を行っていると教えてもらって、見学に行きました。
吉田もずっと教育関係の仕事をしていて、その放課後等デイサービスで既存の学童保育のような、放課後に預けて遊んだりして時間を過ごしていくものではなく、しっかりとしたものを取り入れて子どもたちに将来、その子たちに役立てられるものを提供できないものか?と考えて、公文式の教材を取り入れて運営をしていると言っていました。
横須賀の教室に、子供たちが教室に入ってくる様子から見てみたいと思い、子供たちが来る前に到着していました。始まる時刻の少し前になって子供たちが教室に来始めて驚きました。
みんなが、自分がやるところを先生に申し出て、プリントを受け取って、一生懸命に取り組んでいるんです。そして、みんなが前向きに取り組んでいて、分からないところが出てきたときも、きちんと先生に聞きに行って疑問点を解消して、再びプリントに取り組んでいました。
しかも、やっている最中は、難しい顔をしていても、教室の中を立ち歩いたり、話をしたりしている子は一人もいなく、集中して公文のプリントに向き合ってました。出来上がって、先生のところに行って採点をしてもらい、満点をもらえたときのうれしそうな顔は忘れられません。
鈴木も公文式を取り入れて運営がしていけるなら、今までサポート校などで悩んでいたいろいろなものが解消できて、『子どもたちみんながそれぞれ、その子に合ったところから始められて、しかもきちんと段階を踏んで徐々にステップアップしていける!』と思い、
それに放課後等デイサービスならば、公文だけではなく、前述のお母さんの悩みの『社会に出てから大切になってくる基本のソーシャルスキルや読み書き計算をしっかりと行って』といったことも出来る!と思い、湘南国際アフタースクール野比を開所しました。
塾の講師を長年やってきたこともあり、野比に開所した当初は公文の教材に取り組んでいくのだから子どもたちには、厳しめに対応をして、教室の中を静かな状態にして公文の教材に向かい合っているときは集中して取り組めるような環境にしていかなきゃ!と思い、しかも、横須賀と同じように公文の教材を思いっきりのメインにして運営をしていこうと思ってました。
方向転換
方向転換期です。
横須賀の教室と同じように・・・って、最初はやってまして、でも、違うことが分かったんです!
何が違うのかって『公文の教室ではなかった!』んです。
横須賀市にある放課後等デイサービス事業所が集まる事業所連絡会、公文を導入している放課後等デイサービス、就職するために必要なスキルを身につける就労支援事業所、就労の機会の提供や生産活動の機会の提供する就労継続支援A型・B型事業所が集まる研修会、その他の様々な研修会に参加しました。
参加させてもらった研修会の中で、いろいろな事業所の方と話をさせてもらっていると、『放課後等デイサービスに通う時期は、小学校6年間、中学校3年間、高校3年間の合計12年間。その長い年月の中で、学生の時期が終了して社会に出ることになったときに、基本的なことである【あいさつ】【休まずにひとりで通える力】【人の話を聞ける力】【資料やマニュアルなどを読んで理解できる力】などは本当に大切な事柄で、就労支援事業所や就労継続支援事業所に来る前に付けておいて欲しい力です』っていう話を何人もの方から伺いました。
また、公文の本部で野比や金沢文庫の担当をやってくれている井上さんや石井さんにも『公文を療育プログラムの一環として使っているけど、公文の教室ではなくて公文を上手く使ってもらって、その中で社会に出た時に役立つ力を子どもたちに付けていってもらうのが放課後等デイサービスだと思ってます。』といった内容の話を聞かされて、鈴木の頭の中は変わっていきました。
現在の野比と金沢文庫の教室の中の考え方
上手く書くこと出来なくてとても分かりにくいことになってしまうかと思いますが、ご勘弁をお願いします。
社会性を云々のために集団で何かを行うようなとっても楽しく過ごすといったことは、ほぼやっていません。
公文式学習を導入させてもらっています。
公文を使っていく中で、一番の基本になっている個別支援計画を元にして『どうやって進めていったらいいのか』を職員みんなで話し合って、その子の毎日の指針となるような小さな目標を作って、その目標を子どもたちに書いてもらって自覚でききるようにしています。もちろん、上手く書くことが出来ない子もいます。でも、上手くなんて書けなくたっていいんです。鉛筆を持って、スタッフが書いた字を一生懸命に見て、それを真似して書くこと自体が療育の一つになってます。
細かいことはたくさんありすぎて書くことが出来なくて、大きなものになってしまいますが、
- コミュニケーションスキル→教室の中でスタッフと話が出来るようになっていく(目を見て話をする)、あいさつ
- 運動力→鉛筆の持ち方や筆圧
- 運動力→正しい座り方(体幹)
- 職業スキル→問題(作業指示書)にを読んで正確に取り組む
などが挙げられます。子どもたちは、公文のプリント、レゴ、フラッシュカードやすごろくなどを行っていくだけなのですが、教室の中では日々を過ごしていく中で何気なく将来に役に立つとっても大切な力が身につけられていっています。
上記のことが鈴木の頭の中で起こった劇的な変化です。最初は、ほんとうに公文=学習だったんですが、関わりを持たせてもらった方たちのお陰で、ものの見方をガラッと変えることが出来ました。
あぁ、でも、もちろん公文のプリントをやっていって学習面の力も付けることができます。簡単な足し算や引き算のところは暗記するくらいまで繰り返しやっている子もいます。暗記まではいかなくても、本当にスラスラできるまでは繰り返します。そうすることによって頭の中に記憶されて、これから先に出てくる加減乗除の筆算などのときも、繰り上がり、繰り下がりを書かなくても解いていくことが出来るようになってしまいます。
そういった形で、頭の中で2つ3つの作業が出来るようになっていくと、学校で何かの作業をしたりする場面が出てきたときに、先生から「最初に〇〇をやって、できたら△△をやって名前を書いて用紙を横にして、先生の机の上に裏側にして提出して下さい。」のような、一見、簡単そうに見える指示なんですが、この中には、〇〇をやる・出来たら・△△・名前を書く・用紙を横にする・裏側にする・先生の机の上・提出するといった8コの作業を順番にしないと先生から注意されてしまいますが、公文の計算のプリントを行っていくと次第に頭の中で出来る作業の量が増えていって、先生に注意されることなく作業を行えるようになっていきます。
公文式学習でプリントを行っていくと、表に出てきて大人も理解しやすい学習面での進歩も見ることができますが、社会性を表す様々なスキルも習得していくことが出来ます。
ご質問でもなんでも構いません。何かありましたら遠慮無くお問い合わせをお願い致します。